アラサー変人女子のおすすめ本(ファンタジー・SF・歴史など)

アラサー変人女子が、主にファンタジーやSF、歴史ものの本を紹介します。

カテゴリ: SF


こんにちわ。今回は、こちらの本を紹介します。

【題名】ブラックアウト/オール・クリア
【著者】コニー・ウィリス
【冊数】全4冊
【シリーズ】オックスフォード史学部シリーズ
【ジャンル】SF

415012020Xブラックアウト(上) (ハヤカワ文庫SF)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2015-07-23

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4150120218ブラックアウト(下) (ハヤカワ文庫SF)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2015-07-23

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4150120382オール・クリア(上) (ハヤカワ文庫SF)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2015-11-06

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4150120390オール・クリア(下) (ハヤカワ文庫SF)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2015-11-06

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『ブラックアウト』の続編が『オール・クリア』です。
『ブラックアウト』は中途半端なところで終わっているので、
『オール・クリア』まで続けて読むのがおすすめです。

この本は、未来のイギリスの話です。
この世界では、過去へのタイムスリップが可能です。
歴史専攻の学生3人が、それぞれ個別に第二次世界大戦の調査のため、
過去にタイムスリップします。
しかし、謎のトラブルで全員未来に帰れなくなり、
別の場所で調査中の他の学生をお互い探し始めます。

この本は、ジャンルとしてはSFなんですが、学生たちを通して、
第二次世界大戦中のイギリスの人々の生活が
どんなだったかを感じることができる本です。
この本、とても長いです。
でも、それだけ読むだけの価値があったなぁと感じます。
軍人の人たちではなく、名もなき一般人も、それぞれ自分にできることをして、
つらい時代を乗り切ったんだということを知ることができました。

~余談~
実は、これらの本は、オックスフォード史学部シリーズの第3作目のようです。
『ドゥームズデイ・ブック』が1作目、『犬は勘定に入れません』が2作目です。 今回紹介した本同様、過去にタイムスリップしてトラブルに巻き込まれて
…というストーリーのようです。
私はいきなり 『ブラックアウト』から読み始めましたが、
特に問題ありませんでした。

4150114374ドゥームズデイ・ブック(上) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-4) (ハヤカワ文庫SF)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2003-03-15

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4150114382ドゥームズデイ・ブック(下) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-5)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2003-03-15

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4150117071犬は勘定に入れません 上―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (1) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-6)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2009-04-28

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415011708X犬は勘定に入れません 下―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-7)
コニー・ウィリス 松尾たいこ
早川書房 2009-04-28

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こんにちは。今日はこちらの本を紹介します。

【題名】ガニメデの優しい巨人
【著者】ジェイムズ・P・ホーガン
【冊数】1冊
【シリーズ】星を継ぐもの-ガニメデの優しい巨人-巨人たちの星-内なる宇宙
【ジャンル】SF

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)
ジェイムズ・P・ホーガン 池 央耿

東京創元社 1981-07-31
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この本は、『星を継ぐもの』の続編です。
前回少し出てきていた、ガニメデの巨人についての話です。

木星の衛星、ガニメデで発見された謎の宇宙船を調べていた科学者たち。
宇宙船から出てきた謎の装置を起動させてみたものの、
特に何かが起きたように見えませんでした。
科学者たちはがっかりしましたが、その装置は、
はるか遠くにいる別の宇宙船に影響を及ぼしました。

前作もそうだったのですが、登場人物が思いを馳せるとき、
自分もその思いを共有して、思いを馳せることができる作品です。
また、読後感もよく、ほどよい余韻が残ります。

現実世界において、おかしなことなのに、それが当たり前になっていて、
人から言われないとおかしいと気づかないことがたまにあります。
この本の中でも、人類について、おかしなことなのに、
当たり前になっていることについて、
疑問を突きつけられる場面があります。
言われてみると、人類って不思議だなぁ、と考えさせられます。

SFとしても楽しめますが、謎が少しずつ解明されるので、
ミステリーとしても楽しめる作品です。

【関連記事】
星を継ぐもの
ガニメデの優しい巨人
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こんにちは。今回は、『星を継ぐもの』というSF小説を紹介します。

【題名】星を継ぐもの
【著者】ジェイムズ・P・ホーガン
【冊数】1冊
【シリーズ】星を継ぐもの-ガニメデの優しい巨人-巨人たちの星-内なる宇宙
【ジャンル】SF

星を継ぐもの (創元SF文庫)星を継ぐもの (創元SF文庫)
ジェイムズ・P・ホーガン 池 央耿

東京創元社 1980-05-23
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一応続編があるのですが、この一冊で完結しています。

月面で、宇宙服を着た1つの死体が発見されました。
その死体を調査したところ、5万年前にすでに死んでいることが分かりました。
人間にとって5万年前は原始時代で、宇宙進出なんてしていなかったはずです。
しかし姿は人間と同じです。
地球の科学者たちは、この死体をチャーリーと名づけ、
チャーリーがどこから来たのか、どうして月にいたのか、調査を始めます。

この本は、SFなんですが、チャーリーの正体を探るミステリーとしても
楽しめます。
チャーリーの人種を、科学者たちは便宜上ルナリアンと
命名します。
ルナリアンについての事実が1つ分かるごとに、
新たな疑問や矛盾点が出てきます。
しかしそれでも、科学者たちは最終的に、疑問や矛盾点のない、
1つの結論にたどり着きます。

この本のすごいところは、疑問点を解決するために、
論理的に説明しているところだと私は思います。
科学者たちは、数学者、物理学者、生物学者、言語学者など、
たくさんの分野の人がいるのですが、
それぞれが研究して分かった結果について、
納得いく説明をして結論づけています。

疑問がすべて解消し、そして最後の部分を読んだあとには、
ルナリアンについて思いを馳せ、感慨深くなりました。
はるか昔のことを、仮説を立てて調査・証明し、
そしてルナリアンの当時の生活を想像するというのは
ロマンがあるなぁと思いました。

~蛇足~
この本には、いろんな造語があるんですが、
その語源がなんなのか、気になります。
ルナリアンは、そのまま「月人」という意味だと思うのですが、
架空の元素としてハイペリウム、ボヌヴィリウム、ジェネヴィウムや、
陸棲の人、という意味でテレストイドなどの造語が出てきます。
調べても結局語源は分からず、残念です。
こういうことがあると、英語勉強したいなぁと思います。
(いつも思うだけですが・・・)

【関連記事】
星を継ぐもの
ガニメデの優しい巨人
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こんにちは。
今回紹介するのは、ユービックというSFの本です。

【題名】ユービック
【著者】フィリップ・K・ディック
【冊数】1冊
【シリーズ】なし
【ジャンル】SF 
 
ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)
フィリップ・K・ディック 浅倉 久志

早川書房 1978-10
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少し前、本屋に行ったとき、この本が目に留まりました。
というのも、本屋で「PKD総選挙」フェアを実施しており、
この本が総選挙第1位だったからです。
(PKDというのは、著者フィリップ・K・ディックのことのようです。)

某アイドルグループを強く連想させるネーミングに、何じゃこりゃ、と思いつつ
著者、フィリップ・K・ディックの本は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
しか読んだことなかったので、気になって買ってしまいました。
ちなみに、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は総選挙第2位でした。

この本の世界(未来の地球)では、死にそうな人を冷凍し、仮死状態にすることで、
生きている人が、仮死状態の人の精神に直接語りかけて会話することができます。
ただ、会話すると少しずつ寿命が縮み、最終的には本当に死んでしまいます。

また、超能力で人の心を透視する能力者と、
その効果を打ち消す能力者が存在します。
あるとき、両者の争いで、能力者の一人が大怪我をしてしまい、
急いで仮死状態にしたところから、
周りで不思議な現象が発生するようになります。

割と古典的なSFだからか、読んでいて
文章の意味が分からないことがたまにありました。
訳がいまいちなのか、それとも単に自分の
読解力がないだけかもしれませんが……。

しかし、途中で、そうだったのか!と思うところがありますし、
考えさせられる内容でした。
仮死状態についても、本人は眠りながらずっと夢を見ている状態なら、
それはもはや夢ではなくて現実と同等なんじゃないか、と思いました。

SFは読むと作者の想像力に驚かされることが多いです。
またそのうち、まだ読んでいないPKD総選挙の本も手にとってみたいなと思います。

~蛇足~
ちなみに、PKD総選挙は、早川書房のSFマガジンという雑誌のイベントだったようです。
残念ながら、公式のWebページはすでに消えてしまっているようですが、
#PKD総選挙 というハッシュタグでTwitterを検索すると、いろんな人の投票がみれて
面白いです。
 
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なし 
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