アラサー変人女子のおすすめ本(ファンタジー・SF・歴史など)

アラサー変人女子が、主にファンタジーやSF、歴史ものの本を紹介します。

カテゴリ: ファンタジー


こんにちは。
今回はこちらの本を紹介します。

【題名】天空の翼 地上の星 / 砂の城 風の姫
【著者】中村 ふみ
【冊数】各1冊、全2冊(続刊)
【シリーズ】天空の翼 地上の星シリーズ(仮)
      (今のところ、シリーズ名は公式に決まってなさそうです。)
【ジャンル】ファンタジー

天空の翼 地上の星 (講談社X文庫)
中村 ふみ   六七質
講談社 (2017/4/4)

砂の城 風の姫 (講談社X文庫)
中村 ふみ   六七質
講談社 (2017/7/4)


久しぶりに中華ファンタジーを読みたくて探していたところ、
この本が面白そうだったので、読み始めました。

この著者の本は読んだことが無かったのですが、
文章が綺麗でした。
世界観や登場キャラクターの心理について、
理解しやすく、すらすらと読めました。

設定については、感想をネットで調べてみると、
十二国紀』シリーズに似ているという意見が多かったです。
私は、設定はちょっと似てる部分があるなぁとは思いましたが、
それほど気にはなりませんでした。

逆に、私の印象ですが、中華ファンタジーとは言いつつ、
雰囲気は独特で、これぞまさしく中華ファンタジー!というよりは、
中華ファンタジーと和風ファンタジーの中間のような、
そんな雰囲気があるように感じて、良かったです。

ほんのちょっとだけですが、ごく軽度なBLの雰囲気が漂う場面が
いくつかありますので、BLに対して極度に気になる方は
注意されたほうが良いと思います。
(例えると、カードキャプターさくらの桃矢と雪兎のような感じです。
 例えが分からなかったらすみません。。)

キャラクターはそれぞれどこか欠点もありつつ魅力的で、
心理がしっかり書かれており、行動にある程度納得できます。
ただ、2作目の最後の主人公の決断は、賛否両論あるのではないでしょうか。
私はそんな展開になると思ってなかったのでびっくりしました。
まだお話は続くようなので、今後、2作目の最後の行動に対して
これでよかったんだと納得できるようなエピソードを期待します。

【関連記事】
 月の影 影の海(十二国記)


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こんにちは。
今回はこちらの本を紹介します。

【題名】流血女神伝
【著者】須賀 しのぶ
【冊数】全27冊(外伝・番外編含む)
【シリーズ】流血女神伝
【ジャンル】ファンタジー

このシリーズが長いため、もしこの記事を読んで興味が出ましたら、
読む順番等は「流血女神伝シリーズ 既刊一覧」の記事を
参考いただければと思います。

以前書いた記事「帝国の娘」にて、続編が絶版していると書いたシリーズです。
大体言いたいことは「帝国の娘」の記事に書いてしまっているのですが、
なんと、最近、絶版のコバルト文庫版が電子書籍化して
発売されましたので、あらためてシリーズ全体を通しての
おすすめポイントを紹介します。

このシリーズは、カリエという女の子の波乱万丈の物語です。
最初は、似ているからと王子の身代わりとして連れ去られ、
その後も転々と、奴隷になったり、あんなのやこんなのになったり…
ということが起こります。
そんな中でも、強く生きていくカリエに、私も元気を貰いました。

書影も、そんな波乱万丈なカリエの人生を表していて、
いろんな状況、表情のカリエを見ることができます。
書影を見るだけでとてもわくわくさせられます。
さらに少女小説レーベルですので、中に挿絵もあるのですが、
挿絵も素晴らしいです。
(絵師の方が多忙とのことで、挿絵はシリーズの途中まで
しかありません。)

ただし、ちょっと誤字が多いのが玉にキズです。
地の文でキャラの名前を間違えている等。
文脈から理解はできますが、気づいてしまうとちょっと気になります。

ただ、そんなマイナス分を差し引いても、
私はカリエの冒険が大好きです。

【関連記事】
 帝国の娘

 流血女神伝シリーズ 既刊一覧

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流血女神伝シリーズの既刊一覧です。
すでに完結済みで、本編だけで22冊、
外伝と番外編もあわせると全部で27冊です。
現在は紙の書籍は廃版となっておりますが、
電子書籍で入手可能です。

読む順番としては、
1.『帝国の娘』(本編 2冊)
2.『砂の覇王』(本編 9冊)
3.『天気晴朗なれど波高し。』(番外編 2冊)
4.『女神の花嫁』(外伝 3冊)
5.『暗き神の鎖』(本編 3冊)
6.『喪の女王』(本編 8冊)
がおすすめです。刊行もこの順です。

『天気晴朗なれど波高し。』は番外編、『女神の花嫁』は外伝で、
どちらも本編の主人公とは異なるキャラが主人公になっています。

本編はこの順で読むのがおすすめ
(というか話がつながっています)です。
『女神の花嫁』も、後の話を理解するためにも、
このタイミングで読むのがおすすめです。
『天気晴朗なれど波高し。』は、読んでおけばニヤリとできる、
という程度なので、後回しで読み飛ばしても問題はないと思います。

No. 書影 詳細 備考
1 流血女神伝 帝国の娘 前編
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (1999/7/6)
2 流血女神伝 帝国の娘 後編
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (1999/9/8)
3 流血女神伝 砂の覇王1
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2000/3/8)
4 流血女神伝 砂の覇王2
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2000/4/30)
5 流血女神伝 砂の覇王3
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2000/11/6)
6 流血女神伝 砂の覇王4
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2001/2/7)
7 流血女神伝 砂の覇王5
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2001/11/30)
8 流血女神伝 砂の覇王6
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2002/7/31)
9 流血女神伝 砂の覇王7
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2002/4/30)
10 流血女神伝 砂の覇王8
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2002/7/31)
11 流血女神伝 砂の覇王9
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2002/11/6)
12 天気晴朗なれど波高し。
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2002/11/30)
番外編
13 天気晴朗なれど波高し。2
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2003/1/31)
番外編
14 流血女神伝 女神の花嫁(前編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2003/4/30)
外伝
15 流血女神伝 女神の花嫁(中編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2003/7/30)
外伝
16 流血女神伝 女神の花嫁(後編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2004/3/8)
外伝
17 流血女神伝 暗き神の鎖(前編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2004/6/8)
18 流血女神伝 暗き神の鎖(中編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2004/7/31)
19 流血女神伝 暗き神の鎖(後編)
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2004/11/7)
20 流血女神伝 喪の女王1
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2005/6/6)
21 流血女神伝 喪の女王2
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2005/11/6)
22 流血女神伝 喪の女王3
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2006/2/6)
23 流血女神伝 喪の女王4
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2006/7/31)
24 流血女神伝 喪の女王5
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2007/2/6)
25 流血女神伝 喪の女王6
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2007/4/30)
26 流血女神伝 喪の女王7
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2007/8/6)
27 流血女神伝 喪の女王8
(集英社コバルト文庫)


須賀しのぶ 船戸明里
集英社 (2007/11/6)

【関連記事】
 なし 
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こんにちは。
とてもお久しぶりです。
おすすめできる本のストックが無くなっていたのですが、
また時間が経っていくつかおすすめしたい本ができました。
少しずつ紹介できればと思います。

今回は、『夢の上』という本を紹介します。

【題名】夢の上
【著者】多崎礼
【冊数】全4巻(本編3冊、番外編1冊)
【シリーズ】夢の上
【ジャンル】ファンタジー

B00ARC1CQW夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶 (C★NOVELSファンタジア)
多崎礼 天野 英
中央公論新社 2010-09-25

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B00ARC1CPI夢の上2 紅輝晶・黄輝晶 (C★NOVELSファンタジア)
多崎礼 天野英
中央公論新社 2011-01-25

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B00ARC1CRG夢の上3 光輝晶・闇輝晶 (C★NOVELSファンタジア)
多崎礼 天野 英
中央公論新社 2011-05-25

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B00C2GWEEK夢の上4 サウガ城の六騎将 (C★NOVELSファンタジア)
多崎礼
中央公論新社 2012-04-25

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空は大きな時空晶という鉱物で覆われており、光神サマーアとして崇め奉られています。
信仰を失うと、この時空晶が空から落ちて人々を滅ぼすといわれています。
そんな世界で生きる人々の物語です。

一冊の本に2話ずつ、異なる視点の物語があります。(番外編除く。)
なので、本編は6話の中編からできています。
少しずつこの6話の関係が明らかになる仕組みになっています。

なのであらすじを説明するとネタバレになってしまいそうですが、
私はこの6話の中でも、1番最初の話がとても気に入りました。
ある女性の一人称で語られる、夫婦の物語で、
淡々としながらも、とても情感のあるお話です。

気になる点として、話数が進むにつれて、この世界が女性に差別的な世界だ、
といったセリフが散見されるのですが、そう語られるだけで、
実際にこの物語の女性たちがなにか女性差別で不利益を被っているシーンがないので、
説得力に欠けるかなと思いました。

それでも、1話はとても印象に残るお話ですし、
それぞれの話がどうつながるのだろうと楽しく読めました。

【関連記事】
後夜祭


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こんにちは、お久しぶりです。
今回は、帝国の娘を紹介します。

【題名】帝国の娘
【著者】須賀 しのぶ
【冊数】上下巻
【シリーズ】流血女神伝シリーズ
【ジャンル】ファンタジー 

帝国の娘 上 (角川文庫)帝国の娘 上 (角川文庫)
須賀 しのぶ

角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-12-22
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帝国の娘 下 (角川文庫)帝国の娘 下 (角川文庫)
須賀 しのぶ

角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-12-22
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最近までこの本の存在自体知らなかったのですが、
もともと、少女小説レーベルである、コバルト文庫の
流血女神伝というシリーズの最初のエピソードを
加筆修正して一般文庫で出したものだそうです。

雪の中ひとりで猟に出ていた村娘カリエの前に、
ひとりの青年エディアルド(エド)があらわれ、突然さらわれます。
カリエは実は、この国の第四皇子と顔がそっくりで、
病弱な皇子の身代わりになることを強いられます。
カリエは王位継承権を他の皇子と争うために、
エドに剣術や勉強を教わり始めます。

この本、主人公のカリエがとてもいいキャラです。
突然過酷な運命にさらされますが、
それでも前向きに、強く生きていこうとします。
そんなカリエに元気をもらえます。
また、主人公以外も、魅力的な登場人物が多いです。
心理描写がしっかりしているので、
登場人物の行動に納得できるのもいい点です。

舞台となるのは、ルトヴィアという中世ヨーロッパ風の国なので、
話の雰囲気も中世ヨーロッパ風です。
架空の世界ではありますが、
古き良き(?)歴史物の少女マンガに似たような雰囲気があります。
ただ、少女マンガといっても、恋愛要素はほぼ無いです。

本書では、ほとんどルトヴィアしか出てこないのですが、
このシリーズを読み進めると、ロシア風の国や、中東風の国が出てきます。
それぞれの国に特色があり、それぞれ問題を抱えています。
それらの国の動きや内情も、徐々に分かり、シリーズ通して
読んでいて面白い点です。

ただ、本書はシリーズものですが、
残念ながら、角川書店版は続編が出ておらず、
コバルト文庫版も現在は絶版で、中古で買うなり、
図書館で借りるなりしなければ、続きが読めません。
私は図書館で借りて続きのシリーズをすべて読んでしまいました。
図書館で読んだだけで、手元には無いので、
角川書店版の続編が出版されたら、ぜひとも購入して
再度読みたいと考えています。
いろいろ難しいのかもしれませんが、
角川書店さんによろしくお願いしたいです。
(20178/27追記:コバルト文庫版が全巻電子書籍で購入可能になりました!
 詳細はこちらの記事をご覧ください。)


この帝国の娘だけでも、一応きりのいいところで終わっていますので、
興味がありましたらぜひ読んでいただきたい、おすすめの本です。
そして、一緒に角川書店版の続編が出版されることを待つ仲間が
増えたら(笑)うれしく思います。

【関連記事】
 なし 
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